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害虫・害獣豆知識

シロアリが好む木材2024年6月28日

家の構造を支え、温もりある空間を演出する木材。しかし、その裏側では、シロアリという静かな脅威が潜んでいます。彼らは、気づかぬうちに木材を食害し、家屋を損壊、倒壊へと導く恐るべき存在です。
今回は、シロアリ対策の第一歩として、「シロアリが好む木材」について詳しく解説します。

1.シロアリの餌食となる木材の特徴

シロアリは多くの種類の木材を食べることで知られていますが、主に以下の特徴を持つ木材を好みます。

1-1.柔らかい木材

マツ、杉、桐など、細胞の密度が低く柔らかい木材は、シロアリが分解しやすいセルロースやヘミセルロースが多く含まれており、シロアリの餌食になりやすと言われています。特に、辺材と呼ばれる若い部分は、心材よりも柔らかく水分量が多いため、シロアリに狙われやすい部位となります。

1-2.水分の多い木材

シロアリは湿気を好むため、雨漏りや結露などによって湿気ってしまった木材は、シロアリにとって格好の餌となります。湿度の高い場所は、シロアリの繁殖にも適しているため、注意が必要です。

1-3.未処理の木材

防虫処理がされていない木材は、シロアリにとって無防備な状態です。未処理の木材は化学薬品で保護されていないため、新建材や輸入木材は、シロアリ被害を受けやすい傾向があります。

2.針葉樹 vs 広葉樹、シロアリの意外な好み

シロアリは広葉樹と針葉樹のどちらも食べますが、一般的には針葉樹を好む傾向があります。以下はシロアリの好みの詳細です。
針葉樹
柔らかさと成分/針葉樹(例:マツ、スギ、ヒノキ)は一般的に広葉樹よりも柔らかく、シロアリに狙われやすい。
湿気の吸収/針葉樹は湿気を吸収しやすいため、湿気を好むシロアリにとってはうってつけ環境となります。

広葉樹
広葉樹(例:オーク、メープル、ウォールナット)以下の点で針葉樹とは異なります。
繊維の硬さ/繊維密度が高く硬いためシロアリがつきにくい。
天然の防腐成分/一部の広葉樹には天然の防腐成分が含まれています。これらの成分はシロアリにとって有害で​​あったり、摂取を妨げる効果があります。
水分含有量/広葉樹は一般的に針葉樹よりも乾燥しやすい。シロアリは湿気を好むため、乾燥した木材よりも湿気を含んだ木材を選びます。

シロアリは一般的に針葉樹を好むが、状況や木材の状態によっては広葉樹も食べることがあります。シロアリから木材を守るためには、木材の種類だけでなく、防腐処理や湿気対策などの一般的な対策が重要です。

3.見た目だけじゃ判断できない、シロアリ被害のリスク

シロアリは、木材だけでなく、紙や段ボールなども餌にします。さらに、近年ではプラスチックなども食害するシロアリも確認されています。

家の中を見渡し、シロアリ被害のリスクが高い場所をチェックしましょう。特に、以下のような場所は注意が必要です。
●湿気の多い場所: キッチン、浴室、洗面所、地下室など
●木材が多く使用されている場所: 床下、壁裏、屋根裏など
●風通しの悪い場所: クローゼット、押し入れなど

4.シロアリに隙を見せない、総合的な対策を

「シロアリが好む木材」について理解することは、シロアリ対策の第一歩です。しかし、木材の種類だけに気を配るだけでは不十分です。

建物の構造や環境、シロアリの種類など、様々な要素を考慮した総合的な対策が必要です。シロアリ被害にお困りの場合は、専門業者に相談することをおすすめします。

まとめ

シロアリは、私たちの住生活に深刻な被害をもたらす害虫です。しかし、適切な対策を講じることで、被害を防ぐことができます。今回の記事を参考に、シロアリに隙を見せない対策を心がけましょう。

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